過去の海外研修生一覧

2022年度38期生

アシカ・チャルマカール 

ネパール / 宗教:ヒンドゥー教
研修テーマ:保育, 助産, 女性の人権, 教育, 障がい者福祉

カブレパランチョーク郡マイダン村出身。人口約170人、約40世帯。首都カトマンズから車で約4時間のクンタから歩いて1時間、近年の研修生サビナさん、スシラさんの村からは徒歩30分程。父、母、兄3人の6人家族。村の女性グループに所属し様々なカーストの人たちと協働しています。アシカさんを含む村に住むダリット(不可触民)と呼ばれるカースト最下層の人たちは、今も差別を受けています。

また村には障がいのある子どもがおり、親はお世話の仕方が分かりません。アシカさんはこのような状況を変えるため、日本では障がいのある子どもたちのケア、助産、保育、女性の人権について学び、帰国後は女性や子どもの健康状態や生活を改善したいと考えています。

2022年度38期生

セティア ブディマン 

インドネシア / 宗教:イスラム教
研修テーマ:畜産, 農業

西スマトラ州ソロ郡タベ村から7人目の研修生。州都パダンから3時間程内陸部に入った山村で、人口約1620人、約410世帯。熱帯ですが、標高約1,100mに位置し朝晩は肌寒いほどです。農協の組合長の父、PHD協会元研修生(2003年度)の母、姉1人、妹2人の6人家族です。ブディさんは大学で畜産を学びましたが、村では牛の飼料にする材料が手に入りにくく、栄養価の高い飼料を安定して与えることが難しいことが課題だと考えています。

日本では、牛の繁殖・飼料・病気対策・畜産の全体管理を主に、農業や養鶏も学ぶ予定です。帰国後は、日本での経験を地元に還元することで、村の経済や村の人たちの生活向上に貢献したいと思っています。

2019年度37期生

ゼンモーエー(ゼンゼン)

ミャンマー / 宗教:上座部仏教
研修テーマ:保健衛生, 教育

マンダレー地方域トートゥイン村から初めての研修生。8人兄弟の7番目。僧院小学校の英語教員をしている。父を早くに無くし、家庭の経済状況が厳しく、苦学して大学を卒業。奨学金給付で助けてくれたのは僧院小学校のご住職サンダワラ氏。その「恩義に報いるためにも小学校を良くしたい」と来日。

帰国後は僧院小学校の教員に復帰したが、コロナ禍で学校は閉鎖。自宅で子どもたちを集めてビルマ語や英語、歯磨きを指導。日本で学んだ指導法の実践に励んでいる。

2019年度37期生

スシラ・バゼル・サルキ

ネパール / 宗教:ヒンズー教
研修テーマ:保健衛生, 女性の人権, 有機農業

ジトゥルポカリ村から2人目の研修生。5年前にジトゥルポカリ村に嫁いできて、4歳の息子を残しての来日。ハラバラ(女性グループ)に所属し、ソーシャルワーカーとして女性の収入向上などに従事。夫がカトマンズで果物を販売していることから「果樹園をやりたい」という夢を持つ。2018年度の研修生サビナさんとともにハラバラを通じて女性の社会進出や識字率の向上など、女性のエンパワーメントに取り組みたいと来日。

帰国後は、米、野菜作りに加え、果物栽培にも挑戦。また、サビナさんと一緒にハラバラの活動を支えている。コロナ禍のダリット緊急支援活動にも献身的に取り組んでいる。

2019年度37期生

プットリ ダリア

インドネシア / 宗教:イスラム教
研修テーマ:保健衛生, 洋裁

西スマトラ州ソロ郡タラタジャラン村から5人目の研修生。4人兄弟の2番目。高校卒業後、高原都市ブキティンギの縫製の工場で2年働いたが、同じ工程だけを担当していた。「服飾の全工程を研修し、村で起業し、女性に仕事を提供したい」と考えている。また、村では必要な保健衛生や環境、ごみの捨て方などの知識が足りていないことから「将来はカデール(住民福祉ボランティア) になり、地域に知識を普及させたい」と保健衛生の研修も希望。

帰国後は、洋裁の仕事をしながら、母子保健プログラムで村の家族計画問題に取り組んでいる。2021年結婚。

2018年度36期生

サビナ・ビスンケ・ラムテル

ネパール / 宗教:ヒンズー教
研修テーマ:人権, 保健衛生, 保育, 協同組合, 口腔衛生, 栄養, 農業

カブレパランチョーク郡ジトゥルポカリ村から初めての研修生。村にはダリット(不可触民) と呼ばれ、差別を受けてきた人たちが主に住んでいる。従来は山羊の皮を加工し靴を作ることを生業としていた人たち。サビナさんは高校卒業後、協働組合で働いた後に結婚し、この村に嫁いできた。今はハラバラという母親グループで意欲的に活動。「日本で勉強し、帰国後は差別撲滅や女性の地位向上に向けてリーダーシップをとりたい」と来日。

帰国後は、家の農業を手伝いながら、ハラバラ(村の女性グループ)で活動を継続。子どもたちへの歯磨き指導、女性グループメンバーへの識字教育などを積極的に実施している

2018年度36期生

サンダーモー(モーモー)

ミャンマー / 宗教:上座部仏教
研修テーマ:健康, 教育, 栄養

マンダレー近郊のシュエグニ孤児院から招聘。兄であるお寺のご住職が国境付近の内戦孤児や被害者を受け入れ、100名前後の孤児が集う孤児院となった。この孤児院で24時間体制で働き、朝は4 時に起き、100名分の食事を作り、昼は孤児に勉強を教え、夜は幼い女の子と小さなスペースで寝るという生活を続けている。「皮膚病や虫歯の問題、教育の質の向上などの課題を改善したい」と来日。

帰国後は、シュエグニ孤児院に復帰。兄であるお寺のご住職や先生たちと子どもたちの教育と健康管理について話し合う。子どもたちが楽しく勉強できるよう教材を購入し、授業を実施。教授法など、日本での経験を周囲に伝えている。

2018年度36期生

レニ グスティカ

インドネシア / 宗教:イスラム教
研修テーマ:保健衛生, 口腔衛生, 教育, 洋裁

西スマトラ州ソロ郡カユジャングイ村から4人目の研修生。人口約900人、200世帯。レニさんは7兄弟の4番目。村ではイスラム教の礼拝堂であるモスクで子どもたちにコーラン(聖典) を学ぶためのアラビア語を熱心に教えており、地域での信頼は厚い。家族をはじめ周囲に虫歯で苦しんだことがある人が多く、高校生の時から関心を持っていた「口腔衛生を学びたい」と来日。

帰国後は、虫歯や歯周病予防の指導に力を入れている。子どもたちには歯磨きの仕方を、親には赤ちゃんや子どもの仕上げ磨きについても教えている。パダンでさらに洋裁を勉強し、ミシンを購入。また、ポシアンドゥ(母子保健プログラム)でも活動をしている。2019年7月に結婚。

2017年度35期生

マリア シルヴィアナ デフィ

インドネシア / 宗教:イスラム教
研修テーマ:保健衛生, 協同組合, 教育, 洋裁

西スマトラ州ソロ郡タベ村から6人目の研修生。10 人兄弟の5 番目。家は小学校の中で売店を経営。日々家族の手伝いで忙しくしながら、 MIS タベ小学校の先生で一年生を担当している。MISタベ小学校は元研修生達が 「イスラムの学校が欲しい」 と設立したもの。 教師として子どもたちの虫歯、 下痢が多いこと、ゴミ問題が気になっているため、「日本の教育を全部学び、健康で清潔な学校を作りたい」と来日。

帰国後は、イスラム学校MISタベに復帰。故アイニスマル校長(2015年度短期研修生)の遺志を継ぐべく、教師として奮闘している。子どもたちに日本で学んだ歯磨きを教え、日本語教育にも力を注いでいる。2018年に結婚、1児の母。結婚・出産後も教員は継続。子どもたちの健康や食育という面からもより良い学校づくりに取り組みたいと考えている。

2017年度35期生

タンタンミェ

ミャンマー / 宗教:上座部仏教
研修テーマ:保健衛生, 洋裁, 農業

シャン州から初めて招いた研修生。古都マンダレーから車で約 3 時間、コンゾン村の出身。家族は父、母、姉の 4 人。父は退役軍人で、 国境での内戦で地雷を踏み義足生活。トゥントゥンさん(1994年度)が設立した NGO 「ヤンキン」 の活動地域で児童労働を無くすための啓発活動を地元の人たちと実施しており、タンタンミェさんもユースグループのメンバー。同地域では経済的な事情から学校を辞めて働かないといけない子どもが多い。 タンタンミェさんも両親を支えるために高校を中退し、 現在は農業の小作人として働く。「できれば高校にも戻りたい。日本で洋裁や農業を勉強して、家族を支えたい」 と来日。

帰国後は、シャン州の情勢不安もあり、寺院に一時避難していたこともある。現在は家族とともにナウチョー村で暮らす。水処理の仕事に従事。